東洋医学 腎 強化 腰痛や肩こりのセルフケア
腰痛(腎機能低下)肩こり(肝機能低下)
についてお伝えしていきます。
長引く外出自粛で、
体も心も疲れる今、東洋医学の治療法から、
すぐに始められる簡単セルフケア術
「今」を乗り切るメソッドをお伝えします.
新型コロナウイルスの感染対策で、
外出自粛が続き、心身の不調を訴える人が増えています。
慣れない自宅での生活や運動不足による
腰痛や肩こりの悪化、
外出できないことによる
精神的なストレスの蓄積が悩みの種です。
■腰痛とは
腰痛(ようつう)は、腰に痛みや炎症などを感じる状態を言います。
急性、亜急性、慢性があります
大部分の腰痛は大体は発症から数週間以内位には改善されますが
しかし急性患者の30%位は一年後には慢性化し、
20%くらいは活動に重大な支障をきたす重度になる可能性が
ある様です 。
■腰痛に期待できる経穴(ツボ)
・委中(いちゅう)・・・膝の裏にある横じわの中央。
・親指をツボにあてて、体を前に倒し圧を掛けながら押す。
ツボを1回6秒繰り返して10回刺激する。
・腎兪(じんゆ)・・・ウエストの高さにある背骨(第2腰椎)の中央
から指2本分外側。
・両手を腰にあて、ツボの部分を親指で押しもむ。
ツボを1回10秒、繰り返し10回刺激する。
■慢性腰痛に用いる漢方薬の主な処方チャート
・主要症状
腰痛・坐骨神経痛・項や背中、腕などの疼痛やしびれ、冷えなど
・体力なく疲れやすい人
八味地黄丸……夜間頻尿・下腹部に力がない
当帰芍薬散……疲労感・肩こり・立ちくらみ・冷え性
桂枝加朮附子湯……腰痛が強い・冷え性・多汗・尿量減少
防已黄耆湯………水毒体質・肥満体質
・体力中程度の人
芍薬甘草附子湯…冷え性・関節や筋肉の痛み・麻痺感のある神経痛
・体力が比較的あり胃腸も丈夫な人
葛根湯………首の後ろから肩・背中のこり・関節痛
桃核承気湯……便秘・のぼせ・手足の冷え・顔が赤黒い
桂枝加茯苓丸……下腹部の抵抗感と圧痛・のぼせ・肩こり
★八味地黄丸
8つの生薬から構成 地黄、山薬、山茱萸、茯苓、沢瀉、牡丹皮、桂皮、
附子
以上8つの生薬は気血水を調節し、腎の働きを高め、腎の衰退による
諸症状を治します。(※漢方でいう「腎」は腎臓・膀胱・生殖器を指す)
◆ポイント
中高年層の腎機能の衰退による色々な症状に用います。
◆効能効果
体力中等度以下で、疲れやすくて、四肢が冷えやすく、尿量減少
又は多尿で、ときに口渇があるものの次の諸症:
下肢痛、腰痛、しびれ、高齢者のかすみ目、かゆみ、排尿困難、
残尿感、夜間尿、頻尿、むくみ、高血圧に伴う随伴症状の改善
(肩こり、頭重、耳鳴り)、軽い尿漏れ
・腎臓が弱る……夜間排尿が多い。腰痛、慢性腎炎。
膀胱が弱る……小便がしぶって出づらく、残尿感がある。
◆類似処方
八味地黄丸のタイプで、胃腸虚弱、下痢を
しやすい人には真武湯を用います。
腎炎、膀胱炎により、のどが渇き、小便の出が悪く、残尿感
があって、排尿痛が激しい人には、猪苓湯を用います。
■腎と膀胱の働きとトラブル
腎の働き 精気を蓄える 成長、発育、生殖をコントロール
津液の代謝機能をコントロールする(余分な水分を排泄する)
肺の働きを助け、呼吸を規則正しくする
◆ 腎の機能低下
発育不良 骨格がもろい……腰やひざがだるくなる
耳鳴りや難聴 むくみ 便秘や慢性の下痢 息切れや呼吸困難
◆ 膀胱の働き
・不要な水分を尿に変えて排出する 膀胱の機能低下
・排尿障害や頻尿
◆腰痛のタイプ
・寒湿┉┉┉下半身が冷える:寒と湿の邪が入り、
津液の巡りを悪い 温めると楽になる。
下半身がむくむ。体がだるい。
・腎虚┉┉┉腰や膝がだるい:腎の機能低下(骨が弱くなる)
運動すると悪化する。揉むと楽になる。頭がふらつく。耳鳴り。
・血瘀┉┉┉押すと痛む:血が滞って鬱血し痛む 押すと痛む。
湿布で楽になる。動くと痛む。夜間にうずく。
◆「腎」に関する症状
01、ちょとした事で驚き易い
02、全体的に浮腫み易い
03、めまいや、低い耳鳴りがする
04、足腰や膝がだるい
05、皮膚が乾燥し肌の色が暗く、くすむ
06、口渇や手足のほてりがある
07、性欲が低下気味
08、膀胱炎を繰り返す
09、髪に潤いがなく脱毛する事がある
10、夜間にトイレに行く事が多い
貴方は上記の様な症状は無いですか?
※あなたの症状タイプに合った処方をお選び下さい。
小包装や3日分からでも購入できるお店がありますので
お探し下さい。
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■肩こりとは
肩こりと言えば重労働の結果であることが多かったのですが、
現在人の肩こりは心理的なストレスのよる緊張で、血管が収縮し、
その結果新鮮な酸素や栄養素を運ぶ血液が十分に体の隅々まで供給されず、
老廃物や痛み物質が滞ることが原因の第一と言えます。
■肩こりに期待できる経穴(ツボ)
・肩井(けんせい)・・・首の後ろのつけ根と肩先の真ん中あたり。
反対側の手の中指、もしくは人差し指をツボにあて、左右にもみほぐす。
左右両方のツボを1回10秒、繰り返し10回刺激する。
・曲池(きよくち)ひじを曲げた時にできるくぼみの部分。
もう一方の手でひじをつかむようにして親指をツボにあて、
ゆっくり押しもむ。
ツボを1回6秒、繰り返し10回刺激する。
■慢性肩こりに用いる漢方薬の主な処方チャート
・主要症状
肩こり・首のこり・腕のこり・疼痛・しびれ・冷えなど
※肩こりは、筋肉の疲労により、
肩から首へかけての局部の血液の循環が悪くなるために起こる。
症状改善には、血行を良くしたり筋肉の硬直を和らげる処方を考慮する。
・体力なく疲れやすい人
・八味地黄丸……中年~老年以降(腎虚)の肩こり、夜間尿、腰痛
・当帰芍薬散……虚弱体質の(主に婦人の)肩こり、貧血、冷え症、頭重、
腹痛、めまい、婦人科疾患
・加味逍遙散……不定愁訴の多い(主に婦人の)肩こり、精神不安、いらだち
・体力中間の人
・葛根加朮附湯……葛根湯を用いても更に痛みの残る肩こり(遷延性のもの)
自汗がある、胃腸は丈夫
・芍薬甘草湯………急激に起こる肩・首・腕の強い痛み、つっぱり感
・桂枝茯苓丸……瘀血(舌下静脈が暗紫色)が原因の肩こり、頭重、冷えのぼせ
・体力が比較的あり胃腸も丈夫な人
・葛根湯…………自汗がない肩こりや五十肩の第一選択薬、胃腸は丈夫
首すじや肩や背中にかけてのこり、鼻づまり、頭痛
・防風通聖散……太鼓腹の肥満体の肩こり、頭痛、胸やけ、便秘
・大柴胡湯………高血圧や肥満に伴う肩こり、便秘、筋肉の緊張が強い
・桃核承気湯……のぼせ、便秘、主に瘀血(の症状がある婦人)の肩こり
・その他の処方
・桂枝加葛根湯……自汗がある肩こりで葛根湯(麻黄)が胃に障る人
・芍薬甘草附子湯 …冷えが強い、冷えると悪化する肩や筋肉の痛み
・小柴胡湯…………大柴胡湯より症状が軽い、便秘なし、胸脇苦満
★ 葛根湯
7つの生薬から構成 葛根、麻黄、桂皮、甘草、芍薬、大棗、生姜
主薬は葛根(マメ科クズの周皮を除いた根)と
麻黄(マオウ科マオウの地上部)です。
桂枝湯+葛根+麻黄で葛根湯になります、
葛根は軽い発汗解熱作用があり、風邪の初期に飲むクズ湯はこの為です。
また、葛根は筋肉を弛緩させる力があり、
特に僧帽筋―項背部の筋肉を和らげますので
肩こり、肩こりからくる頭痛に応用されます。
◆ポイント
首筋や肩がこって頭痛がし、
発熱や寒気がある人の風邪を発汗(発表)させることで治します。
また上半身の痛み、炎症性疾患、湿疹にも応用可能です。
◆効能効果
体力中等度以上のものの次の諸症:
感冒の初期(汗をかいていないもの)、鼻かぜ、鼻炎、頭痛、肩こり
筋肉痛、手や肩の痛み
・首筋・肩のこりがあり、自然発汗のない人の風邪の初期に使います。
・頭痛・発熱の他に、鼻炎、風邪が原因の下痢にも使います。
体が比較的しっかりしていて、他に症状のない肩こりに使います。
◆類似処方
1.比較的体力があり、汗がなく、体のふしぶしが痛く、
発熱と悪寒が強い人や子供、インフルエンザの症状には麻黄湯を用います。
2.比較的体力がなく、自然発汗があって、肩こり、頭痛、発熱、悪寒がある
人は桂枝加葛根湯を用います。
3,高齢者等で、寒気が強く横臥したい風邪には麻黄附子細辛湯を用います。
◆肝と胆の働きとトラブル
肝の働き
1、血(血液)を蓄える。
2、気の流れを調整する …血のながれをコントロールする。
3、脾や胃(消化器)の働きを助ける。
4、胆の働きをコントロールする。…胆汁の生成を促進する。
・肝の機能低下 筋力の低下
運動機能低下・手足のしびれ、けいれん。爪が割れやすくなる。
消化不良・下痢・吐き気・腹痛 感情が不安定になる。
目の不調を引き起こす…目の渇きやかすみ目。
目の充血や痛み 肝気不足…抑鬱状態になる。肝気過剰…怒りっぽくなる
・胆の働き
消化器の働きを助ける
胆の機能低下 口が苦い・耳鳴り・黄疸
◆肩こりのタイプ
・肝鬱┉┉┉イライラする:肝気の巡りが悪い 後頭部から、
首が張って痛む。憂鬱、ため息、頭痛、怒りっぽい。
・血瘀┉┉┉オスと痛む:血が滞て、気血の流れが悪い 首の後ろが痛む。
肩がかたい。姿勢が悪い。外傷がきっかけのこり。
・痰湿┉┉┉太っている:痰湿が気血の流れを悪くしている 筋肉が張る。
こりを自覚するが、触るとあまりかたくない。
・血虚┉┉┉自覚がない:血が不足している 顔色が悪い。
頭がボーッとする。筋肉はかたいが、こりの自覚が ない。
◆五臓に関する主な症状
「肝」に関する症状」
01、怒りっぽくてイライラする
02、寝つきが悪く、一度寝てもよく目が覚める
03、目の充血や疲れ、痛みが気になる
04、時々眩暈を起こすことがある
05、月経量減少、生理不順、生理痛がある
06、消化不良。下痢と便秘を交互に繰り返す
07、めまい、頭痛、耳鳴りがある
08、のぼせや肩こりがつらい
09、顔が青白い
10、爪がよく割れる
貴方は上記の様な症状は無いですか?
※あなたの症状タイプに合った処方をお選び下さい。
小包装や3日分からでも購入できるお店がありますので
お探し下さい。
■まとめ
心と身体の悩みの基本的な考え方
病気を本当に治癒したいのなら
身体面(体)だけでなく心身両面の
治癒をしなければならない。
病気の症状は、ネガティブな心の状態が、
身体に目に見える形で現れた
結果だと考えられています。
身体の不調の原因は80%は
「心のストレス」が原因と言っても過言では
ないと思います。
腰痛のある方は、
浮腫、めまい、耳鳴り、膀胱炎、夜間にトイレに行く等も
気をつけて下さい。
又、肩こりの方は、目の充血、寝つきが悪く、頭痛、爪がよく割れる等
気をつけて下さい。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
発行情報
[発行者] やまいち
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